マスクを外せない理由は「コロナ感染対策」が半数。
例年より暑い今年、脱水対策&免疫力アップ方法につながる正しい水分補給とは？

2023年3月13日に厚生労働省からマスクの着用を「個人の判断に委ねる」と発表されてから1か月が経ちましたが、現在もマスクを着用される方は多く見られます。また気象庁からは今年の3月〜5月の気温について平年並みか平年より暑くなる見込みであると発表されています。そこで当社は、今年もマスク着用時における熱中症リスクにも考慮する必要があると考え、現在のマスク着用率や現在でも脱マスクをしない理由について言及するとともに、例年より暑いとされる今年の熱中症対策についてアンケート調査をおこないました。
その結果、今もなお外出時にマスクをしていることが多いと回答した人は9割以上に上り、その理由については「新型コロナウイルスに感染する可能性があるから」という声が最多となる結果に。
また熱中症や水分補給に詳しい済生会横浜市東部病院の谷口英喜先生に、正しい熱中症対策や免疫力を高める水分補給法、そしてマスクの有無それぞれの適切な水分補給量や飲むべきタイミングについて解説いただきました。こまめな水分補給は、熱中症対策に効果的であるほか、免疫力を高める効果も期待できるといいます。

【調査概要】
調査対象：晴眼者20歳〜69歳 計591人
調査機関：株式会社ジャストシステム
調査方法：インターネット調査
調査期間：2023年3月29日(水)～3月31日(金)
※調査結果の数値は小数点以下を適宜四捨五入して表示しているため、積み上げ計算すると誤差がでる場合があります。
※調査結果をご紹介いただく際は、「プレミアムウォーター株式会社調べ」と注釈をご記載ください。

<<調査サマリー & 熱中症に詳しい医師からのおすすめの水分補給法>>
・マスクが解禁されてから1か月経つが、外出時にマスクをしていることが多いと回答した人は未だ9割。
マスクの着用頻度の変化について、ほとんど変わっていないと回答した人は72.4%。

・マスクをする理由一位は「新型コロナウイルスに感染する可能性があるから」で、51.4%が回答。二位は「周りが着用しており、マスクを外しにくいから」、三位は「花粉症のため」。

・熱中症に詳しい医師によると、免疫力を高めるために必要な水分補給量は成人男性で1.2〜1.3L程度、女性は1日1.1L程度。今年の4月は例年と比べて気温が高い予報のため、男性は1日1.5L、女性は1.3L程度の摂取が望ましい。1回あたり150ml程度を9〜10回にわけて水分補給するのが効果的。

・1日あたりの水分補給量が600ml未満、タイミングは5回未満だと「かくれ脱水」になる可能性も。

・水分補給として飲んでいるものは、カフェインを含む「紅茶・緑茶・ウーロン茶」「コーヒー」が上位にランクインしたが、カフェインは利尿作用が出にくい人であれば水分補給にも有用。一方で、カフェイン過剰摂取を避けるには健康な成人は最大400mg/日(コーヒーをコップで約３杯)までに抑える必要がある。

・一日の水分補給量を調査したところ、平均988.9ml、中央値は750ml〜1L。水分補給のタイミングは平均6.9回であるものの、ボリュームゾーンは4～5回。熱中症に詳しい医師の意見を踏まえると、男性で59.6%、女性で57.7%は水分補給量が足りていないという結果に。水分補給を意識している人でも、1日あたりの水分補給量は1日あたり平均約1.0Lに留まった。

■マスク着用に関する意識調査と水分補給に関する調査
・マスクの着用が個人の判断に委ねられてから1か月。現在も外出時にマスクをしていることが多いと回答した人は9割。

・マスク解禁前後での、マスクの着用頻度の変化について、ほとんど変わっていないと回答した人は72.4%。着用頻度が下がったと回答した人は19.0%のみに留まった。

・マスクをする理由一位は「新型コロナウイルスに感染する可能性があるから」で51.4%が回答、二位は「周りが着用しており、マスクを外しにくいから」、三位は「花粉症のため」。

・日ごろから水分補給を意識していると回答した人は79.4%、あまり意識していないと回答した人は2割に留まった。

・水分補給として飲んでいるもの一位は「水」、二位は「紅茶・緑茶・ウーロン茶」、三位は「コーヒー」がランクイン。

済生会横浜市東部病院　谷口英喜先生よりコメント｜
例年より暑い4月の熱中症対策&免疫力を高めるための水分補給の方法とは？

これらの調査結果を踏まえ、4月の熱中症対策と免疫力アップ双方に有効的な水分補給法について、熱中症に詳しい済生会横浜市東部病院 谷口英喜先生にお話を伺いました。

① 免疫力を高めるためには、成人男性は1日1.2〜1.3L、成人女性は1.1L程度の水分補給を推奨。いずれも1日8回程度の水分補給を推奨。
60kgの成人男性の場合1日2.5Lが望ましいです。これを2.5Lの半分を食事から、半分を飲料から摂取するため、1日の水分補給量は「1.2〜1.3L」必要でしょう。
女性の場合は、1日2.2Lの水分摂取量が望ましいため、1日の水分補給量は「1.1L程度」が望ましいです。また回数については、これらの水分を効率よくとるために、「150ｍl×8回」が目安になります。

② 今年の4月は例年と比べて気温が高い予報のため、1日1.5Lの摂取を推奨。1回あたり150ml×9〜10回程度の水分補給が望ましい。
今年の4月は例年と比べて暑くなることが予想されるので、200～300ml程度多く摂取することを推奨。
そのため、1日に1.5L摂取するために、1回あたり「150ml」の水分を「9〜10回」とることをお勧めします。

③ 1日あたりの水分補給量600ml未満、タイミングが5回以下は「かくれ脱水」の可能性。
「かくれ脱水」とは体重の1〜2％の体液が失われる、不足する状態です。体重60kgとした場合には、600ml～1200ml不足している状態。そのため600ml未満だと「かくれ脱水」となる可能性があります。

④ カフェインで利尿作用が出にくい人は水分補給にも有効。ただし過剰摂取に注意。
「健常者では、カフェイン含有飲料も、1日に必要な水分量の補給に有用である」と結論づけられています※1 。
カフェインは耐性、慣れが出やすいので、カフェインを飲み慣れて利尿作用が出にくい人は水分補給にも有効です。
ただし、脱水症のときには禁忌です。

＜カフェイン過剰摂取に注意＞
カフェインの過剰摂取は心拍数の増加、興奮、不安、震え、不眠症、下痢等が危惧されます。健康な成人は最大400 mg/日(コーヒーをコップで約3杯)までとされています。コーヒーを700mlのむとカフェインが420mg含まれますので、
過剰摂取になります。水分補給2位にランクインした「緑茶」は煎茶だと2Lまで大丈夫ですが、紅茶は1330ｍl（6杯）、
3位のコーヒーだと667ｍl（3杯）までに抑えましょう。

※1 Food and Nutrition Board of the Institute of Medicine：Dietary Reference Intakes for　Water,Potassium, Sodium, Chloride, and Sulfate. 2004. Accessed October 11, 2006.

＜谷口英喜先生 プロフィール＞

済生会横浜市東部病院患者支援センター長、東京医療保健大学大学院客員教授、麻酔科医師、医学博士、麻酔科専門医
水電解質管理、栄養管理、経口補水療法を専門とし、脱水症、かくれ脱水の論文を発表。脱水症、経口補水療法の著書も多く出版。
新聞、テレビ、雑誌などでのコメントも多い。医療従事者向け生涯教育サイト「谷口ゼミ」を開講。

 

■水分補給に関する調査
先生に正しい水分補給法を伺った上で、世間での水分補給に関する実態調査を行なったところ、以下のような結果となりました。

・一日の水分補給量は平均988.9mlで中央値は750ml〜1L。水分補給のタイミングは平均6.9回であるものの、4～5回と回答する人が最も多い結果に。少なくとも全体の58.6%は適切な水分量に達しておらず、水分摂取タイミングは66.9%が達していないことがわかった。

・水分補給を意識している人でも、1日あたりの水分補給量は平均1日約1Lにとどまり、55.5%が適切な水分量に達していないことがわかった。また、水分補給頻度も、62.9%が不足していることが判明。

 

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